『対中外交の蹉跌 上海と日本人外交官』(片山和之)を読んで、、

現役の在上海日本国総領事の方の本です。

戦前前の日本人外交官は、なぜ中国との関係をマネージすることができず、明治の開国以来、近代日本が血と汗をもって営々と築き上げてきた遺産を崩壊させてしまったのか?

筆者の考えがP250以降に示されています。

第一に、外交官の信念と勇気の問題である。彼ら外交官が、国家の命運を左右する重大な岐路に立たされた時に、自らの確固とした信念と勇気を貫く力に欠けていたと言わざるを得ない。
第二に、外務省と陸軍の総合力の差である。
第四に、対中強硬政策を支持する世論の存在である。即ち、外務省の対中協調外交は、国民層に対する理解を得るための努力を欠き、満州事変以降、特に盧溝橋事件呉はそれを支える内政上の基盤を持ちえなかった。

何人かの外交官やジャーナリストが、戦前日本の対中外交の失敗を反省して、日本に欠けていたのは「誠実さ」であったと振り返っている。権謀術数渦巻く中で、お人よしでは外交官は務まらない。しかしながら、ハロルド・ニコルソンの「外交」にある外交官の資質として重要である「誠実さ」、「正確さ」、「穏やかさ」、「忠誠心」、「高潔さ」、「謙虚さ」は、すべてが相手との「信頼関係」の構築に直接かかわるものである。ここの外交官に求められている特質、さらに言えば国家間の関係についての最も重要で基本となる要素は、時代が変わっても不変であることを、改めて実感をもって認識した次第である。
対中外交の蹉跌―上海と日本人外交官
日本僑報社
2017-07-10
片山和之

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